発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008196556
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72歳男。慢性呼吸器不全の急性増悪で入院して吸入薬とステロイド内服で軽快したが、ステロイド内服を漸減中止し、中止1週間後に激しい後頸部、両膝、両肩鎖関節痛と発熱が出現した。頸部可動域は疼痛のため著しく制限され、好中球優位の白血球上昇、CRPと血沈の上昇を認めた。詳細な病歴聴取より最近の3年間に毎年1回頸部痛が両膝の関節痛と伴に出現し、NSAIDsの服用で軽快していたことが判明した。膝関節X線より関節腔内に帯状の石灰沈着があり、環軸椎単純CTより歯突起周囲に石灰像を認め、crowned dens症候群と診断した。NSAIDs投与で発熱と関節痛は著明に改善し、投与7日後には炎症所見も陰性化した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008