特集 脳卒中:内科医が知っておくべき最新診療
脳卒中急性期治療 血栓溶解療法
大木 宏一
1
1東京都済生会中央病院 脳神経内科・脳卒中センター
キーワード:
血栓溶解療法
,
Tissue Plasminogen Activator
,
血栓除去術
,
治療成績
,
脳卒中
,
治療までの期間
Keyword:
Thrombolytic Therapy
,
Treatment Outcome
,
Thrombectomy
,
Tissue Plasminogen Activator
,
Stroke
,
Time-to-Treatment
pp.631-639
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021216710
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<Headline>1 t-PA静注血栓溶解療法は、原則として発症(最終健常確認)時刻より4.5時間以内の超急性期梗塞が対象である。2 最新の適正治療指針(第三版:2019年3月)では、最終健常確認時刻より4.5時間以上経過していても、頭部MRIでDWI/FLAIRミスマッチ(FLAIR画像で虚血性変化なし)を認める発見から4.5時間以内の症例では、t-PA静注血栓溶解療法を考慮してもよいと追記・改訂がなされた。3 本治療は、発症時刻に加え、年齢、既往歴、臨床所見、血液検査所見、画像所見、抗血栓薬(特に抗凝固薬)内服歴等が適応外・慎重投与項目に該当するかを検討し、総合的に施行の可否を決定する。その迅速な判断のためにも、かかりつけ内科医からの情報提供・連携は非常に重要である。
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