糖尿病マネージメントup-to-date
注意すべき病型、病態 ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病
鈴木 吉彦
1
,
太田 成男
1保健同人事業団
キーワード:
糖尿病
,
糖尿病性神経障害
,
酸化ストレス
,
ミトコンドリア病
,
ヘテロプラスミー
Keyword:
Diabetes Mellitus
,
Diabetic Neuropathies
,
Oxidative Stress
,
Mitochondrial Diseases
pp.83-87
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008078760
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ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病の発見は、2型糖尿病の母系遺伝の傾向を深く説明する理論として注目された。この病気は、遺伝外因子との相乗効果で発病する可能性がある。病状としては、難聴、低身長、神経障害、インスリン分泌不全、自己免疫異常、心筋障害などを合併しやすい。背景機序は、ミトコンドリア内のpremature proteinの増加が活性酸素増加に繋がる障害が考えられる。最近、われわれはごく微量のヘテロプラスミーでもミトコンドリア糖尿病を起こす可能性があることを見出し報告した。提案するカットオフ値は0.075%である。カットオフ値が変わればミトコンドリア糖尿病の潜在人口は倍増する可能性がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008