糖尿病マネージメントup-to-date
注意すべき病型、病態 緩徐進行1型糖尿病
丸山 太郎
1
1埼玉中央病院(社保)
キーワード:
Glutamate Decarboxylase
,
Sulfonylurea Compounds
,
運動療法
,
血糖降下剤
,
食事療法
,
抗GAD抗体
,
糖尿病-インスリン依存性-緩徐型
Keyword:
Exercise Therapy
,
Diet Therapy
,
Glutamate Decarboxylase
,
Hypoglycemic Agents
,
Sulfonylurea Compounds
pp.79-82
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008078759
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緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)は、「当初は食事や経口血糖降下薬のみで治療が可能な2型糖尿病の病態を呈するが、膵島自己抗体が持続陽性で、緩徐にインスリン分泌能が低下し、最終的にインスリン依存状態となる糖尿病」をいう。GAD抗体が陽性の場合にSPIDDMを疑う、進行性の内因性インスリン分泌の低下を認めれば、SPIDDMである。インスリン分泌が保たれている場合、抗体価が10U/ml以上の場合は、SPIDDMの可能性が大きいが、抵抗体価の場合はIDDMに進行しないことが多い。SU薬を不適切に投与するとβ細胞の不可逆的な破壊を進行させやすいので、早期に診断してインスリンを導入することが肝要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008