腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 血液 多発性骨髄腫
島崎 千尋
1
1京都府立医科大学 血液・腫瘍内科
キーワード:
Thalidomide
,
血液タンパク質電気泳動法
,
腫瘍多剤併用療法
,
骨髄腫-多発性
,
造血幹細胞移植
,
Bortezomib
,
Lenalidomide
,
VAD Protocol
Keyword:
Bortezomib
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Blood Protein Electrophoresis
,
Multiple Myeloma
,
Thalidomide
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
,
VAD Protocol
,
Lenalidomide
pp.1336-1342
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061430
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多発性骨髄腫の診断には、国際骨髄腫ワーキンググループの診断基準が用いられる。臓器障害を有する症候性骨髄腫は治療の対象となり、臓器障害のない症例はM蛋白量と骨髄形質細胞比率により無症候性骨髄腫とMGUSに分けられる。治療は、65歳以上ではMPによる化学療法が主体となり、プラトーに達すれば中止する。65歳未満は自家造血幹細胞移植の適応を考慮し、VAD療法が寛解導入に用いられる。thalidomide,bortezomib,lenalidomideの登場により、高齢者ではMPとこれら新規薬剤の併用が、若年者においても新規薬剤が寛解導入に用いられ、治療成績の改善が期待されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007