腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 呼吸器 小細胞肺癌
塚田 裕子
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1新潟県立がんセンター新潟病院 内科
キーワード:
Cisplatin
,
Etoposide
,
小細胞癌
,
腫瘍多剤併用療法
,
肺腫瘍
,
放射線療法
,
Irinotecan
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Cisplatin
,
Etoposide
,
Lung Neoplasms
,
Radiotherapy
,
Carcinoma, Small Cell
,
Irinotecan
pp.1139-1143
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061402
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肺癌の約15%を占める小細胞肺癌は増殖速度が速く、早期から遠隔転移することが多い一方、化学療法・放射線療法に対する感受性が高いのが特徴である。治療方針は、病期(限局型、進展型)に応じて組み立てる。進展型に対する標準的化学療法は、4コースのcisplatin・etoposide併用療法(PE療法)、またはcisplatin・irinotecan hydrochloride併用療法である。限局型では胸部放射線療法の追加により局所制御効果・生存率が向上することが示されており、4コースのPE療法に、総線量45Gyの加速多分割照射を早期に同時併用する方法が標準である。さらに初回治療で完全寛解(CR)またはCRに近い効果が得られた場合は、予防的全脳照射を行うことが勧められる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007