腫瘍内科診療データファイル
悪性腫瘍(がん)診療を取り巻く環境を知る わが国のがんの推移と現状
片野田 耕太
1
,
祖父江 友孝
1国立がんセンターがん対策情報センター がん情報・統計部
キーワード:
腫瘍
,
生存率
,
発生率
,
年齢調整死亡率
Keyword:
Neoplasms
,
Incidence
,
Survival Rate
pp.1006-1014
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061386
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わが国の戦後におけるがんの死亡率は、主に高齢化の影響で粗死亡率は男女とも一貫して増加し続けている。一方、がんの年齢調整死亡率は、男性では1990年代まで増加し、その後減少傾向にあり、女性では戦後減少傾向が続いている。罹患率においても、粗罹患率は男女とも1970年代から一貫して増加しているが、年齢調整罹患率では1990年代まで増加しその後ゆるやかに減少している。2005年の部位別がん粗死亡率は、肺、胃、大腸、肝臓、膵臓の順、2001年の部位別がん粗罹患率(全国推計値)は胃、大腸、肺、乳房、肝臓の順に高い。1993~1996年診断例のがんの5年相対生存率は男性45%、女性55%である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007