腫瘍内科診療データファイル
悪性腫瘍(がん)診療を取り巻く環境を知る 画像診断の進歩
村上 康二
1
1獨協医科大学病院 PETセンター
キーワード:
MRI
,
腫瘍
,
X線CT
,
陽電子放射型断層撮影
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Neoplasms
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Positron-Emission Tomography
pp.1021-1029
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061388
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現在がん診療には不可欠となっている画像診断の最近の進歩について、各モダリティー別に概略した。最近のX線CTの進歩は検出器の多列化である。多断面での高空間分解能画像が高速で得られ、三次元画像の画質も飛躍的に向上した。MRIはパラレルイメージングの登場によりさらに高速化した。拡散強調画像は病変を造影剤なしにコントラストよく描出することが可能である。近い将来経静脈性のMRI用リンパ節造影剤(USPIO)の登場が待たれる。PETはCTとの一体型装置PET/CTの登場で有用性が向上した。3D画像や治療効果判定などへの応用が始まっており、新しい薬剤の開発も期待される。エコーはデジタル化やハーモニックイメージングによって画像の向上が著しい。最近は第二世代の造影剤が登場し、肝臓以外への応用も期待されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007