脳血管障害最前線 Time is brainの時代を迎えて
わが国における脳血管障害の変遷と現状
小林 祥泰
1
1島根大学医学部附属病院
キーワード:
死亡診断書
,
死亡率
,
腫瘍
,
心房細動
,
脳血管障害
,
発生率
,
コレステロール塞栓症
,
ファクトデータベース
,
高齢化社会
,
久山町
Keyword:
Atrial Fibrillation
,
Death Certificates
,
Cerebrovascular Disorders
,
Mortality
,
Neoplasms
,
Databases, Factual
,
Incidence
,
Embolism, Cholesterol
pp.821-826
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008196518
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最大の変化は、1960年代をピークに脳血管障害死亡率が激減したことである。死亡診断書ではその大半を脳出血が占めていたが、診断精度に問題があった。1984年を境に脳血管障害死亡率はがん、心疾患に次いで第三位となった。その後、アテローム血栓性梗塞が増加し、ラクナ梗塞が減少してきた。急激な高齢社会への移行とともに、高齢者の心原性脳塞栓が増加している。その原因は、高齢化とともに非弁膜症性心房細動が増加していることにある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008