分子標的療法時代の白血病治療 絨毯爆撃から狙い撃ちへ
白血病化学療法の30年間の進歩 JALSGが果たした役割
朝長 万左男
1
,
宮崎 泰司
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科附属原爆後障害医療研究施設 内科
キーワード:
生存率
,
白血病
,
白血病-急性骨髄性
,
臨床試験
,
多施設共同研究
,
治療成績
,
Imatinib
,
抗腫瘍プロトコール
Keyword:
Imatinib Mesylate
,
Clinical Trials as Topic
,
Leukemia
,
Leukemia, Myeloid, Acute
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Multicenter Studies as Topic
,
Antineoplastic Protocols
pp.207-213
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008003447
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JALSGは1987年に設立されて以来、20年にわたって成人白血病に対する多施設共同臨床試験を実施してきた。対象としてきた疾患は、急性白血病から慢性白血病まで幅広くカバーしている。これまでの臨床試験の結果をみると、画期的な治療成績の向上は新たな薬剤(分子標的薬)が導入されたときにもたらされていたが、治療戦略として層別化治療が有効であることも明らかとなってきている。当初14施設ではじまったグループであるが、現在は180を超える参加施設を抱えている。今後、多くの分子標的薬が開発されていく中で、標準的な治療を開発するために、グループ全体の質をさらに高めつつ、臨床試験を進めていく必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2007