循環器薬 使い方プラクティス 疾患別循環器薬の使い方 《高血圧症》
直接レニン阻害薬
森 龍彦
1
,
石坂 信和
1大阪医科大学 腎臓内科
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Protease Inhibitors
,
Renin
,
レニン-アンジオテンシン系
,
高血圧
,
多剤併用療法
,
診療ガイドライン
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
禁忌(治療)
,
Aliskiren
Keyword:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Drug Therapy, Combination
,
Hypertension
,
Protease Inhibitors
,
Renin
,
Renin-Angiotensin System
,
Practice Guidelines as Topic
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
Aliskiren
pp.455-459
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013305814
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直接レニン阻害薬は,レニン-アンジオテンシン(RA)系の最上流に位置する酵素であるレニンを阻害することでRA系全体に抑制に働く.血中半減期が約40時間と長く,1日1回投与で十分な降圧効果を発揮する.ARBと同等の降圧効果が示されている.組織親和性が高く,組織レニン活性抑制による臓器保護効果が示唆されている.他の降圧薬により血漿レニン活性の上昇が認められるが,直接レニン阻害薬の併用により,このレニン活性上昇が抑制され,より有効な治療効果が得られることが示されている.腎障害を伴うハイリスク糖尿病患者を対象とした臨床試験にて,ACE阻害薬またはARBに直接レニン阻害薬であるアリスキレンを上乗せした場合,イベント発生がプラセボに比べて高いことが報告されている.糖尿病患者においてRA系阻害薬との併用は原則禁忌である.
©Nankodo Co., Ltd., 2013