リウマチ治療の新時代 治療薬を使いこなす
関節リウマチ治療薬の副作用への対処法 薬剤誘発性肺障害
山田 秀裕
1
,
今村 愉子
1聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
キーワード:
Methotrexate
,
関節リウマチ
,
X線CT
,
肺疾患
,
Leflunomide
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Methotrexate
,
Lung Diseases
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Leflunomide
pp.650-654
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007195252
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
抗リウマチ薬、中でも免疫抑制作用の強力なmethotrexateやleflunomideによる薬剤誘発性肺障害は、その診断がきわめてむずかしい。特異的診断法がないことが一つの理由である。さらに高頻度にみられるニューモシスチス肺炎などの日和見肺感染症を迅速に鑑別することが困難なためである。しかし、日和見肺感染症の徹底した検索による鑑別なくして、薬剤誘発性肺障害の診断は不可能である。薬剤投与中に呼吸器症状が発現した際の対処法の第一は、薬剤の中止である。leflunomideの場合は、colestyramineによる薬剤除去が必須である。第二に、日和見肺感染症の鑑別とempiricな抗菌薬投与である。重症例には、ステロイドの投与が必要となる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007