心不全予防 その最前線を探る
併発した他臓器障害を考慮した予防的介入を探る 睡眠時無呼吸
米山 喜平
1
,
長田 尚彦
1聖マリアンナ医科大学 循環器内科
キーワード:
睡眠時無呼吸症候群
,
高血圧
,
心不全
,
糖尿病
,
肥満
,
診療ガイドライン
,
メタボリックシンドローム
,
持続気道陽圧
Keyword:
Diabetes Mellitus
,
Heart Failure
,
Hypertension
,
Obesity
,
Sleep Apnea Syndromes
,
Practice Guidelines as Topic
,
Metabolic Syndrome
,
Continuous Positive Airway Pressure
pp.461-464
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007177255
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睡眠呼吸障害は、心不全発症の独立した予後規定因子である。上気道の閉塞による無呼吸を閉塞性無呼吸と呼び、心不全の前段階の多く関連する病態である。中枢性無呼吸は心不全の結果として起こる病態であり、予後悪化因子でもある。AHAの心不全発症のガイドラインでは、高血圧、糖尿病、肥満、メタボリック症候群などを心不全発症のリスクが高い患者と位置付けた。睡眠時無呼吸患者はこれらの疾患の合併が多い。心不全発症前に無呼吸の適切な介入を行うことで、心不全の発症率を減少させることが期待される。日常診療において大切なことは、日中診察時に夜間の睡眠時無呼吸の存在を疑ってかかることである。
©Nankodo Co., Ltd., 2007