診療controversy medical decision makingのために CNSループスの診断に有用な検査法は?
SPECTの意義
諏訪 昭
1
,
若林 孝幸
,
齋藤 栄子
,
鈴木 康夫
1東海大学 医学部内科学系リウマチ内科学
キーワード:
SPECT
,
Iofetamine
,
ループス血管炎-中枢神経系
,
陽電子放射型断層撮影
,
Technetium Tc 99m
Keyword:
Tomography, Emission-Computed, Single-Photon
,
Iofetamine
,
Lupus Vasculitis, Central Nervous System
,
Positron-Emission Tomography
pp.905-908
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007169048
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
SPECTは、CNSループス重症例では86~100%、軽症例でも33~85%に異常を検出する高感度な検査である。CNSループスにおいては、多発性に脳の広範な部位に認められる小領域の血流低下が一般的な所見である。こうした"まだら血流低下"は急性の広汎な症状を呈する例で、"限局性の血流低下"は巣症状を呈する例でみられる。血流低下が精神症状を反映するとの報告もある。一方で、非特異的で病態の鑑別ができない点、単独では確定診断できない点が問題である。SPECTは髄液IL-6のもつ欠点を補完し、脳血流量に加え脳機能も評価できる検査であり、さらに発展が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2007