診療controversy medical decision makingのために CNSループスの診断に有用な検査法は?
髄液IL-6測定の立場から
和田 達彦
1
,
大曽根 康夫
1川崎市立川崎病院 内科・リウマチ科
キーワード:
IgG
,
Interleukin-6
,
神経症状
,
鑑別診断
,
髄液
,
ループス血管炎-中枢神経系
,
精神症状
Keyword:
Cerebrospinal Fluid
,
Diagnosis, Differential
,
Immunoglobulin G
,
Neurologic Manifestations
,
Interleukin-6
,
Lupus Vasculitis, Central Nervous System
pp.909-913
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007169049
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CNSループスの診断において、髄液(CSF)IL-6測定は、CNSループスの中枢神経内の免疫異常による病態から考えると有用である。また、診断に有用のみならず、治療のマーカーとしても有用である。厚生労働省研究班では、SPECT、脳波、MRI、髄液IL-6、髄液IgG index検査のおのおのの感度・特異度を調査したところ、ROC解析での検討では、髄液IL-6が他の検査に比して勝っていた。しかし、感染症や脳血管障害合併においても髄液IL-6は上昇することがあり、今後は特異的マーカーの追及が課題となるが、現時点においては髄液IL-6測定が、CNSループス診断において重要な位置を占めている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007