インフルエンザ診療の新展開 パンデミックを視野に入れた戦略
次のパンデミックに向けて 過去のパンデミックに学ぶ
河野 吉彦
1
,
西村 秀一
1三菱化学安全科学研究所鹿島研究所 分析代謝研究部
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
医学史
,
疾病の発生
Keyword:
Disease Outbreaks
,
History of Medicine
,
Influenza, Human
pp.848-853
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007076266
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
インフルエンザの流行は特徴的であるため、歴史資料から過去に発生したパンデミックを探し出すことができる。そして、過去に起こったパンデミックより、いくつかの教訓が得られる。次のパンデミックが、いつ、どのような規模で発生し、どのような規模の被害をもたらすのかは不明である。多くのパンデミックでは流行に波があり、流行のピークは数回にわたる。パンデミックは、必ずしも冬にはじまるわけではない。ひとたび流行が発生すれば、短期間のうちに膨大な患者が発生するため、医療機関のみならず、社会全体の活動が低下する可能性が高い。交通手段の大量高速化により、容易に世界中に拡散することが考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2006