インフルエンザ診療の新展開 パンデミックを視野に入れた戦略
予防と対策 ワクチンとインフェクションコントロール インフルエンザの感染対策
堀 賢
1
1順天堂大学 大学院感染制御学
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
インフルエンザワクチン
,
感染症予防
,
感染症伝播
,
Oseltamivir
Keyword:
Communicable Disease Control
,
Influenza, Human
,
Influenza Vaccines
,
Disease Transmission, Infectious
,
Oseltamivir
pp.843-847
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007076265
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最大のインフルエンザ対策は、インフルエンザワクチンの接種である。二次感染予防には、早期診断と早期隔離が重要である。主要な感染経路は飛沫感染であるので、飛沫感染対策を実施する。発病者は速やかに隔離する。曝露者については、潜伏期間が終わるまでは潜在的感染者として対処する。診療にあたる職員は、ワクチン接種済みの者を優先する。感染経路の同定は、効果的な感染対策の立案に不可欠である。二次感染がコントロールできない場合には、入院患者の安全性を重視して、病室閉鎖や病棟閉鎖を考慮する。抗インフルエンザウイルス薬の治療目的と予防目的の違いを理解する。予防投与の対象は、ワクチン接種をしていない者か、あるいはハイリスク患者とする。
©Nankodo Co., Ltd., 2006