発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007007013
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成人における臍帯血移植の歴史は浅いが,国内外とも,この数年の移植数の増加には目を見張るものがある.臍帯血移植は,成人でも90%以上の症例が移植可能であること,供給が迅速であること,ドナーに負担がないこと,など有利な特徴をもっている.臍帯血移植の最大の問題点は,生着不全および血球回復遅延であったが,最近では10%以下の生着不全率まで改善している.臍帯血を用いたミニ移植の有効性も報告され,とくに白血病発症率の高い高齢者における移植数が増加している.臍帯血独特の移植後早期の同種免疫反応や中枢神経合併症なども報告されており,今後解決しなければならない問題も多い
©Nankodo Co., Ltd., 2006