発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006320896
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高血圧合併症を抑制するためには,血圧をできるだけ下げるほうがよく,降圧薬の種類によらない.一方,高血圧合併症の成因としてのレニン-アンジオテンシン-アルドステロン(RAA)系が注目されており,その抑制には降圧を超えた効果が期待されている.高血圧の一次予防ができれば,合併症の抑制に直結する.そのためには,本態性高血圧の成因解明が重要である.高血圧者にみられる血管内皮機能障害とインスリン抵抗性とのあいだには,密接な相互作用が存在し,合併症の形成に大きく影響している.高血圧の心血管合併症の抑制には,単に血圧だけでなく,脂質,血糖値など,動脈硬化の危険因子のコントロールを包括的に考えるべきである
©Nankodo Co., Ltd., 2006