発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005267003
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心電図を判読する前には,まず電極の位置,記録スケールを確かめる.一見,明らかな心電図異常がないようでも必ず以前の心電図がある場合には比較し,また経過を追って心電図を記録し比較する.症状から急性心筋梗塞が疑われるが心電図異常が明らかでない場合,とくに見落としやすい側壁誘導を中心に心電図を見直すことや背側部誘導を記録してみることでST上昇が捉えられることがある.胸痛とともにQRS幅の増大を認めた場合は,広範な心筋虚血が生じ重篤な病態を呈していることが予想され,ST偏位だけでなくQRSにも注意を払う.発熱,胸痛,呼吸困難などを主訴とし,心電図でlow voltageを認める場合は原因疾患として心筋炎も考慮する
©Nankodo Co., Ltd., 2005