発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2004297156
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46歳男.咳嗽,喀痰が半年以上持続した後に発熱と呼吸困難を生じた.胸部単純X線像にて空洞形成を認め,喀痰培養,PCR法にて非定型抗酸菌症と診断し,抗結核薬の投与を開始した.半年後には軽快したが空洞が残存し,その3ヵ月後に細菌性肺炎にて入院加療した.その後,発熱,食欲低下,炎症反応の増悪を認め,再入院となった.喀痰の細菌培養と抗酸菌培養は陰性であった.胸部X線写真にて右S4の空洞形成を認め,その1月半後には空洞内部に小塊状陰影の出現を認め,CT所見からアスペルギルス腫を疑った.喀痰培養検査にて確定診断を行い,感受性抗真菌薬を投与したが効果不十分のため経過観察中である
©Nankodo Co., Ltd., 2004