発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2004297157
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64歳男.脾摘の既往はなく,26歳から高血圧,62歳から糖尿病にて加療を受けており,ともにコントロールは良好であった.抗生剤の投与を受けずに抜歯を受けた日の夕方から発熱し,翌日には関節痛と頭痛,全身倦怠感を自覚した.低血圧(80/50mmHg)を認め,血液培養検査と輸液を実施して入院となった.入院後に輸液を継続し血圧は正常化したが抜歯による細菌感染も疑って抗生剤を投与していたが,入院当日の午後には腹痛,水様性下痢,嘔吐を認め,さらに手足のしびれ,血圧の上昇を認めた.同夜には呼吸苦,チアノーゼ,発疹,代謝性アシドーシス,低酸素血症,低二酸化炭素血症を認め,呼吸停止に進展し人工換気を開始した.しかし,DICおよび多臓器不全,成人型呼吸窮迫症候群により死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2004