発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2003151744
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66歳女.発熱が持続し,全身倦怠感や両側下肢の筋力低下と皮疹,体重減少により受診した.進行する腎機能障害も認めたため,入院となった.不明熱の原因検索を行ったが,各種培養検査は陰性であった.腎機能障害は急速に進行し,第9病日には,突然の意識レベル低下を認めた.頭部CTで,右尾状核から右前頭葉にかけて,脳室内穿破を伴う脳出血所見を認めた.意識レベルは比較的保たれ,合併症は右片麻痺のみであったため,保存的治療を優先し,透析も開始した.腎障害の原因精査のため,腎生検を施行し,顕微鏡的多発血管炎と診断した.第16病日より,methylprednisolone sodium succinateのステロイドパルス療法と,その後の維持療法により,臨床症状と所見の改善を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2003