発行日 2002年8月1日
Published Date 2002/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002280211
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74歳男.歩行時の息切れ,倦怠感,足の痺れ,食欲不振と体重減少を主訴とした.神経学的異常はなく,血清ビタミンB12(Vit B12)欠乏による悪性貧血と診断し,Vit B12の筋注を開始した.筋注は最初の1週間は連日,その後2週間は週3回とした.最低5.0g/dlであったHbは退院時に10.5g/dlと劇的に改善した.LDHも正常化し,足の痺れも消失した.退院後も月1回の筋注を継続中であるが,本例では20年来の白髪が黒髪へと変化を示した.臨床的な重要性がなく,医師,患者とも気付かないことが多いが,若白髪は悪性貧血発見のカギになる可能性があると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002