発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002189475
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内視鏡は消化管や気管の粘膜に直接接触し,組織採取などを行えば,血液や組織片そのものにも汚染される機器であり,感染制御の立場からは取り扱いに注意を要する.内視鏡による患者間の感染を防ぐためには,各検査ごとに十分な消毒を行う必要がある.内視鏡はいわゆるセミクリティカル機器であり,内視鏡自体が粘膜を穿通するわけではない.したがって,内視鏡の滅菌は手軽ではなく,通常は高度消毒が行われる.これまではグルタラールによる消毒が広く用いられてきたが,近年内視鏡検査の普及,件数の増加と共に,様々な問題も生じてきている.本稿では,その問題点とそれを解決した新しい消毒剤であるフタラールと過酢酸について概説した
©Nankodo Co., Ltd., 2002