発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001268405
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
71歳男.糖尿病と診断され,インスリンが導入された.冠動脈造影検査で狭心症と診断され,aspirin,warfarinを含む薬物療法を施行された.外来での採血で血小板数が著明に減少していた為,偽性血小板減少症疑い再検査を行った.血液生化学は正常で,骨髄穿刺では,骨髄に軽度の巨核球系過形成が認められたが,赤芽球系ならびに顆粒球系に異常を認めず,基礎疾患に膠原病,DICなどを認めない為,特発性血小板減少性紫斑病(ITP)と診断した.発症が急激であることから急性型ITPを疑い無治療で経過観察を行った.約2ヵ月後には血小板は回復し,PAIgGも陰性化した.経過観察中,軽度の皮下出血斑を一過性に認めたのみであった
©Nankodo Co., Ltd., 2001