臨床室
両発育性股関節形成不全にSalter骨盤骨切り術を施行した爪・膝蓋骨症候群の1例
清水 昭吾
1
,
則竹 耕治
,
吉橋 裕治
1愛知県立心身障害児療育センター第二青い鳥学園 整形外科
キーワード:
股関節脱臼-先天性
,
骨盤骨
,
爪-膝蓋骨症候群
,
X線CT
,
三次元イメージング
,
関節角度測定
,
Salter手術
Keyword:
Hip Dislocation, Congenital
,
Nail-Patella Syndrome
,
Pelvic Bones
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Arthrometry, Articular
pp.437-440
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017275237
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初診時10ヵ月女児。左股関節開排制限を主訴とした。生後6ヵ月時に他院にて左先天性股関節脱臼の診断でリーメンビューゲル(RB)を装着された。生後11ヵ月にRBを除去し、外来にて半年毎の経過観察を行った。5歳0ヵ月時のX線所見で両股関節臼蓋形成不全、両側の腸骨角状突起に気付いた。また、爪の形成不全、膝蓋骨形成不全、肘関節の可動域制限を有し、爪・膝蓋骨症候群と診断した。5歳10ヵ月時に左Salter骨盤骨切り術、7歳0ヵ月時に左骨盤抜釘術、右Salter骨盤骨切り術を行った。膝蓋骨は8歳3ヵ月のX線所見で骨化が認められた。10歳0ヵ月時点では、股関節ROMは良好で、橈骨頭後方脱臼、両膝蓋骨は側方動揺性があるが、日常生活に支障はない。
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