発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015285015
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25年間に初回治療としてオーバーヘッド牽引(OHT)法を行った1~2歳の発育性股関節形成不全(DDH)64例66関節の患者背景と治療成績を報告した。DDHの診断遅延例は近年増加傾向にあり、62.5%がDDHのリスクファクターを2個以上有していたが、明らかな開排制限を認めない症例が22.7%含まれていた。OHT法による整復率は98.5%で、再脱臼率は3%、大腿骨頭阻血性壊死発生率は0%であり、保存的整復後の臼蓋形成不全に対する補正手術率は59.6%であった。DDH未治療例に対する初期治療として、OHT法は安全かつ有効な保存的整復法であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015