臨床室
手術で改善した高齢者の筋性斜頸の1例
山田 雄一郎
1
,
大澤 良充
,
井上 英則
,
堀井 恵美子
1西尾市民病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
頸筋
,
鑑別診断
,
腱切り術
,
斜頸-筋性
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Neck Muscles
,
Radiography
,
Range of Motion, Articular
,
Tenotomy
pp.528-530
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015285021
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68歳女。左頸部突っ張り、頸椎屈曲位からの頸椎伸展障害を主訴とした。小児期より斜頸の指摘を受けるも放置、初診時には顔面側彎、左胸鎖乳突筋の過緊張を認め、中間位で15°左側屈位、5°左回旋位と斜頸位であり、頸椎深屈曲位からの自動伸展は不能であった。X線像上骨関節性斜頸は否定的で、胸鎖乳突筋上下端腱筋切り術を行った。乳様突起側標本では、線維組織と細胞成分が疎な結節性に硬化した瘢痕組織を認めた。術後の外固定は行わず、術直後より6週間の可動域(ROM)訓練を行ったところ、斜頸位とROMが改善し、深屈曲からの自動伸展が可能となった。術後6ヵ月経過時点で症状の再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2015