経験と考察
頸椎症あるいは頸椎椎間板ヘルニアによる頸背部痛・上肢痛またはしびれに対する神経根ブロックの治療経験
長沢 謙次
1
1ながさわ整形外科
キーワード:
X線診断
,
しびれ
,
上肢
,
神経ブロック
,
椎間板ヘルニア
,
疼痛
,
頸部痛
,
背痛
,
頸椎症性脊髄症
Keyword:
Back Pain
,
Intervertebral Disc Displacement
,
Nerve Block
,
Pain
,
Radiography
,
Neck Pain
,
Upper Extremity
pp.923-927
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014369922
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対象は2011年1月~2012年6月の65例(男29例、女36例、平均年齢64.5歳)であった。治療は患者を側臥位にして15°頭側に仰ぐ傾斜の透視下で、リドカイン・筋注用トリアムシノロン・イオヘキソール計10mlを通常の22G針を使用して平均2.6回行った。発症して3ヵ月以内の急性例42例とそれ以降の慢性例23例における著効+有効率はそれぞれ73.9%、78.2%であった。軸性痛のみの41例と上肢症状を伴う24例における著効+有効率はそれぞれ78.1%、70.8%であった。合併症は迷走神経領域の一過性疼痛1例と母指のしびれ発症1例のみであった。側臥位透視下での頸椎神経根ブロックは手技が簡単で苦痛感が少なく、頸椎に起因する頸背部痛や上肢痛・しびれに対してきわめて有効な保存的治療であると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014