脊柱変形A to Z 思春期の脊柱変形
装具治療 適応と限界
山崎 健
1
,
村上 秀樹
,
吉田 知史
,
菊池 孝幸
,
嶋村 正
1岩手医科大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨ねじ
,
脊柱側彎症
,
脊椎固定術
,
胸腰仙椎装具
Keyword:
Bone Screws
,
Radiography
,
Scoliosis
,
Spinal Fusion
pp.806-811
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013330166
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過去15年間の側彎症外来の思春期特発性側彎症(AIS)登録患者603例中のうち、適応基準を満たした88例(全女、平均11.9歳)に対してアンダーアーム型装具療法(平均装着期間77ヵ月)を行った。平均Cobb角は装着前31°、装着直後19°、最終調査時(装具離脱後2年以上)30°で、最終時Cobb角の進行が5°以下であった治療成功例は52例であった。ドロップアウト24例中8例、装着終了時Cobb角45°以上の12例中4例は、手術に移行した。装着時Cobb角でみた成功率は、30°未満(37例)が62%、30°~35°(24例)が58%、35°~40°(27例)が56%で、有意差はなかったがCobb角が小さいほど効果が大きく、手術に至る症例が少ない傾向であった。装着時年齢別の成功率は13歳未満(58例)が62%、13歳以上(30例)が53%、骨成熟度ではRisser sign 0(19例)が42%、Risser sign 1(19例)が53%、Risser sign 2(50例)が68%で、いずれも有意差はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013