発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010338491
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40歳男性。患者は階段から滑り落ちて受傷、3ヵ月後に左外側種子骨障害の診断で足底皮切にて観血的種子骨摘出術を受けるも、術後1年3ヵ月経過で前足部痛が改善せず受診となった。所見では可動域(ROM)は屈曲20°、伸展50°とほぼ保たれており、画像所見では母趾中足趾節(MTP)関節内側で中足骨骨頭に軽度骨萎縮が認められたが、関節裂隙は保たれ、骨棘形成も認められなかった。持続する前足部痛の原因診断として全身麻酔下に関節鏡下手術を行ったところ、鏡視所見ではMTP関節内は足背部を中心に滑膜の増生、足底内側にタナ状の索状物がみられ、VAPRにて柵状物を切除し蒸散したが、内側種子骨関節面に表面の不整を認めてシェービングが行われた。その結果、術後は当日より歩行を許可し、翌日には疼痛は改善した。目下、術後7ヵ月経過でROM障害、疼痛もみられていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010