発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010155717
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2004年~2007年にバンコマイシン(VCM)投与を行った脊椎インストゥルメンテーション手術66例を対象として、深部の手術部位感染(SSI)の発生率を調査した。投与方法は術前の皮切約30分前に1g、帰室直後に1g、帰室12時間後に1g、更に12時間後に1gとした。深部SSIは4例発生し、VCM投与例2例、VCM非投与例2例で、VCM投与例の起因菌はMRSA 1例、MRSE 1例、VCM非投与例の起因菌はMRSA 1例、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌1例であった。2003年以前の264例中6例は全てMRSAで、メチシリン耐性菌のSSI率は2.3%であり、VCM投与基準を明確にした2006年以降では149例中2例のSSIで、メシチリン耐性菌のSSIはうち1例(0.7%)であり、発生率に有意差はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010