発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009241361
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42歳男。左母指をドリルに巻き込まれて受傷した。左母指指背に軽度の皮下出血および母指指節間(IP)関節背側に圧痛があり、IP関節伸展不能および橈側ストレスによる異常動揺性を認めた。長母指伸筋(EPL)腱および尺側側副靱帯の複合損傷と診断し、手術を施行した。術中所見で、EPL腱および尺側側副靱帯はIP関節レベルで断裂していたが、いずれの断端も比較的シャープであったため、それぞれ端端縫合を行った。同時にIP関節を伸展位でCワイヤーにより固定し、術後3週の外固定の後に自動運動を開始した。自動運動開始後3週で自動伸展0°可能となったため復職し、術後3ヵ月の時点で健側同様の自動過伸展可能となった。屈曲制限、ピンチ時の不安定性や疼痛もなく、経過良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009