統計
皮膚科開業医を受診する熱傷患者の統計
浅井 俊弥
1
1浅井皮膚科クリニック
キーワード:
熱傷
,
学校
,
低温
,
統計
,
労働災害
,
外傷重症度指標
,
家庭医
Keyword:
Accidents, Occupational
,
Burns
,
Cold Temperature
,
Physicians, Family
,
Statistics as Topic
,
Schools
,
Trauma Severity Indices
pp.206-217
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016150870
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大都市圏住宅地に立地する当皮膚科クリニックにおいて、2005~2014年に急性期の熱傷を主訴に受診した患者または往診した患者1197例を対象に、「性別」「年齢」「熱傷の範囲・深達度」「受傷部位」「原因」などについて統計的検討を行った。性別は男性390例(33%)、女性807例(67%)であった。年齢は生後6ヵ月~103歳で、1歳が最も多かった。熱傷の範囲は殆どの症例が1%未満であった。深達度は、I度のみの症例が4%、表在性真皮熱傷が73%、深在性真皮熱傷が16%、II度が7%であった。受傷部位は、上肢・肩が48.5%、下肢が39.8%、体幹5.5%、頭・顔・頸部5.6%などであった。原因は、熱湯や熱した油などの高温液体によるものが44.3%、フライパン・電球・バイクのマフラーなどの高温個体によるものが27.9%、炊飯器の蒸気などの高温気体によるものが5.8%、湯たんぽ・アンカなどの低温個体が15.7%、温風ヒーター・電気こたつなどの低温温熱が2.6%、花火・タバコ・蚊取り線香などの火災によるものが3.1%、夏季の砂浜やベランダなど炎天下の地面によるものが0.6%であった。原因別の代表例17例を提示した。
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