発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007153045
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29歳男。小学生より徐々に強くなり就労にも支障をきたすようになった右上肢のしびれ・脱力感を主訴とした。胸郭出口症候群誘発テストはWrightテスト・Edenテストが陰性、Roosテスト・Morleyテストが陽性であった。単純X線像および血管造影3DCT像で両側の頸肋を認め、第1肋骨が頸肋に向かって後側方から三角状に隆起して偽関節を形成し鎖骨下動脈を局所的に圧迫していた。頸肋と第1肋骨形態異常による圧迫型胸郭出口症候群の診断で、経鎖骨上窩進入法により頸肋および第1肋骨の骨隆起部の部分切除術を施行した。偽関節部内側の骨隆起部は骨軟骨腫の病理診断であった。術後鎖骨下動脈の圧迫は消失し、上肢脱力感・しびれも消失した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007