特集 胸郭出口症候群の診断と治療
外傷性胸郭出口症候群の診断・治療
寺尾 亨
1
,
石井 卓也
,
斎藤 江美子
,
加藤 直樹
,
佐々木 雄一
,
府賀 道康
,
佐藤 邦智
,
中山 陽介
,
谷 諭
,
村山 雄一
1厚木市立病院 脳神経外科
キーワード:
活動電位
,
胸郭出口症候群
,
胸部X線診断
,
胸部外傷
,
骨切り術
,
病歴聴取
,
三次元イメージング
,
CT血管造影
,
腕神経叢ブロック
,
筋切開術
,
病態生理
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Myotomy
,
Action Potentials
,
Medical History Taking
,
Osteotomy
,
Thoracic Injuries
,
Radiography, Thoracic
,
Thoracic Outlet Syndrome
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Brachial Plexus Block
pp.1042-1049
発行日 2019年10月19日
Published Date 2019/10/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2020037595
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難治性の頸肩腕部痛を呈する胸郭出口症候群(thoracic outlet syndrome;TOS)のなかで,外傷を起点として発症したpost traumatic TOS(PT TOS)の病態は,複雑でその治療に難渋する傾向にある。PT TOSの症例に対して肩手症候群,または肩関節周囲組織が廃用に陥る前に手術を施行することが,術後の有痛性の運動障害を残さないために重要であると思われる。PT TOSの手術では,術後の再癒着による症状の再発予防の目的で斜角筋と腕神経叢との癒着剥離を十分に行い,前・中斜角筋切断および第1肋骨切除により斜角筋間隙を完全に開放する必要がある。
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