発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006304457
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腰下肢愁訴448例(男264例・女184例,平均53歳)を対象に,L4/L5椎間での不安定性とX線学的変性所見の関連を検討した.まず,腰椎X線で,L4の前後方向のすべり度が3mm以上(SN),前屈時と後屈時との差が3mm以上(ST),L4椎体下縁とL5椎体上縁のなす角の前後屈の差が10°以上(SA)の有無により分類した.その結果,SN+ST+SAは20例(A群),SN+STが21例(B群),SN+SAが1例(C群),SNのみが17例(D群),ST+SAが32例(E群),STのみが30例(F群),SAのみが46例(G群),いずれもなしが281例(H群)であった.平均年齢はA,B,D群が他群に比べ有意に高かった.椎間板高は,B群およびD群がE,F,G,H群に比べ有意に低く,最も高値のG群と他群との間には有意差を認めた.骨棘長は,F群およびH群がB,D,E,G群に比べ有意に長かった.Vacuum phenomenonは29例に認め,F群で最も出現率が高かった.終板の骨硬化像は40例に認め,出現率はF群およびD群で比較的高かった
©Nankodo Co., Ltd., 2006