発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006169708
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消毒薬を使わない湿潤閉鎖療法の有用性について検討した.ラット創傷モデルを用いた比較実験では,ガーゼ貼布群と比べ創傷閉鎖被覆剤(ハイドロサイト)貼布群で上皮化,肉芽形成,創面積の縮小が良好であることが明らかとなった.四肢の外傷性急性創傷症例27例における検討では,生理食塩水または水道水で創洗浄後,ハイドロサイトADを用いた結果,全例で感染を併発せず創治癒が得られた.治療期間中に創の疼痛を訴えた例はなく,全例ハイドロサイトをつけたままシャワー浴や仕事が可能となり,患者の満足度も高かった.平均創治癒期間は創底に真皮が残っている群(13例)で8日,皮下脂肪が露出している群(14例)で29日であった
©Nankodo Co., Ltd., 2006