発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006127600
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過去11年間に入院治療を要したパラグライダー外傷患者を調査し,安全管理上の問題点と事故防止対策について検討した.全例,骨折(下肢:47.0%,脊椎,骨盤,鎖骨など)で,着陸時の受傷が75%以上であった.受傷原因には気象状況の判断ミスや技術の未熟さなどが挙げられ,フライヤー自身に問題があると25例中23例(92%)が回答した.具体的な事故対策として,10例が突発的な気象の変化に対応する能力の必要性,6例が最新装備の装着を考えていた.日本ハンググライディング連盟(JHF)には事故対策を行う受講制度がなく,パラグライダー施設管理者も事故の調査や事故記録の保存を行っていなかった.フライヤーやパラグライダー施設管理者・JHFの安全管理や再発防止を含めた意識改革が必要であると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2006