発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140444
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58歳男.左環指近位指節(PIP)関節自動伸展制限を主訴とした.左環指PIP関節の他動伸展は可能であったが,自動伸展-90°であり,X線側面像にて遠位指節(DIP)関節の過伸展を認めた.ZoneIIIでの伸筋腱皮下断裂と診断し,PIP関節を切開・展開したところ,中央索の断裂と近位端の退縮を認めたが側索に損傷はなく,長掌筋腱を用いた腱移植を選択した.マイテックアンカーを使用して移植腱の編み込み縫合を行い,術後は周囲組織との癒着を回避する目的でPIP関節の屈曲を30°に制限したPIP関節伸展補助アウトリガースプリントを用いて早期運動療法を開始した.術後12週でDIP関節の軽度伸展拘縮を認めるもののPIP関節,DIP関節の自動可動域は改善し,総自動運動域(TAM)215°,%TAM96%,日本手の外科学会指伸筋腱機能評価で機能度は90%,Buck-Gramcko法excellentにて治療を終了した
©Nankodo Co., Ltd., 2005