発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140445
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17歳女.左小指斜指変形を主訴とした.両側小指中節部において左35°,右20°の内反変形を認め,小指の屈伸時に近位指節間(PIP)関節伸側で弾発現象を触知した.また,左小指の関節可動域(ROM)に制限がみられ,機能面と整容面から手術治療を希望したため,小指斜指症として反転楔状骨切り術とワイヤーによる圧迫固定を施行したところ,術後3ヵ月で骨癒合が完成し,特にPIP関節のROMが改善した.また,斜指症の矯正により伸筋健側索の弾発現象は消失し,整容面も満足のいく結果が得られた.自験例ではPIPの過伸展はみられず,斜指症に伴う伸筋健側索の緊張の不均衡によって弾発現象が生じ,尺側側索の過緊張がPIP関節の屈曲制限に関与したと推察された
©Nankodo Co., Ltd., 2005