発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004301349
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症例1:63歳女.主訴は胸部痛.担当医は肋骨のX線像をオーダーして異常なしと診断し,2ヵ月後に癌性胸水で呼吸器科入院となった.胸水改善後のX線像では整形外科医でも見逃さないであろう肺癌像があった.症例2:36歳男.自転車で転倒し,右肩痛を主訴とした.鎖骨X線像にて右鎖骨遠位部骨折と診断した.しかし,麻酔科医が胸部X線像から気胸を指摘し,手術は中止となった.症例3:77歳男.突然の両下肢麻痺を主訴とした.整形外科の担当医は胸部X線像が異常であることは認識したが,診断できなかった.内科医がX線像から心不全と診断したため,麻痺の原因が大動脈の障害であることに気付き,鞍上塞栓と診断できた.症例4:39歳男.駅のプラットフォームから転落し,胸部・背部痛を主訴とした.胸部X線正面像を撮影し,皮下気腫が認められ呼吸器外科に転科した.胸部X線像からは気胸は読影できなかったが,CTにて気胸と診断された
©Nankodo Co., Ltd., 2004