発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007226711
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2003年に救急外来を受診した整形外科患者4254例の疾患名、受傷部位、受診時間を調査し、医師臨床研修の観点から検討した。疾患別では、打撲・捻挫(33.9%)、外傷以外の痛みを主訴にする疾患(痛・炎;17.8%)、創傷(15.7%)、骨折(15.0%)で全体の8割を占めた。痛・炎では腰痛が多く、骨折では前腕、手・指、大腿骨頸部骨折が多く、創傷では手・指が約6割でもっとも多かった。救急外来の受診は、平日は準夜帯が多く、休日は午前11時がもっとも多かった。新医師臨床研修制度における指導ガイドラインに挙げられた項目の中で、打撲・捻挫、骨折は症例が十分であるが、脱臼、骨粗鬆症、椎間板ヘルニアはあまり経験できないことが判明した。また、救急外来では臨床診断の持つ意義は重要であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007