発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008366100
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1997~2005年の当院整形外科医のインシデントレポート(IR)416件のうち、診断に関する62例を対象として、誤診・見逃し(誤診)の現状を調査し、その対策について検討した。誤診された疾患分類は、術後胆嚢炎、肺癌などの他科疾患が17例で、整形外科疾患では感染16例、骨・関節外傷12例、軟部外傷2例、脊椎疾患7例、腫瘍5例、その他が3例であった。脊椎に発生した感染、腫瘍はそれぞれ感染、腫瘍に分類した。誤診の原因は、知識・経験不足が18例、怠慢・不注意26例、不可抗力7例、その他が11例であった。正しい診断が得られた契機は、症状悪化や不変によるものが34例、上級医・他科医・看護師の指摘によるものが19例、その他が9例であった。アクシデントは16例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008