発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003226063
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1:60歳女.Destot分類3,Ruedi分類III,AO分類C2の骨折であった.患側股関節は臼蓋形成不全後の変形性関節症で,人工股関節全置換術を受けていた.ロッキング機構を有するプレートはAO Distal Radius Plateのみであったが,ロッキングピンは脛骨遠位部には強度面で不安があったので,内側と前面にプレートを2枚使用した.術前に健側X線像を翻転して作図し,プレートをプレベンディングして用いた.骨端部にロッキングピンを刺入して,それを"押し下げる"ようにして整復し,次に骨幹部をスクリュー固定した.腓骨はminimally invasive plate osteosynthesis(MIPO)法で固定した.術後4週より部分荷重を開始し,骨癒合が得られた術後8週には全荷重とした.症例2:57歳女.Destot分類3,Ruedi分類III,AO分類C3の骨折であった.Locking Compression Plateは橈骨遠位端用Locking Compression T-Plate(遠位4穴)を用いた.スクリューはプレートに対し100°にロックし,前方進入を用いて関節面に平行にスクリューを刺入してそれを"押し下げる"ようにして整復し,外側及び後面の骨膜に適度な張力がかかる位置で骨幹部をスクリュー固定した.術後8週には温存し張力をかけた外側骨膜に一致して仮骨がみられ,全荷重とした
©Nankodo Co., Ltd., 2003