発行日 2002年2月1日
Published Date 2002/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002132238
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1966~1998年に経験した20歳以下の若年者における脊髄腫瘍30例のうち資料が揃い検討可能な11例について,臨床的検討を行った.男5例,女6例で平均11(2~18)歳であった.病変は髄内腫瘍2例,硬膜内髄外腫瘍9例で,発生部位は頸椎1例,胸椎5例,腰椎1例,仙椎1例,胸腰椎移行部から仙椎迄が3例で,全て良性腫瘍であった.初発症状は歩行障害が8例と最も多く,部分切除例5例に対しては放射線照射を追加した.術後経過観察期間は10~178(平均44)カ月で,術後変形は脊柱後彎変形を4例に認めたが,術式,切除椎弓数,手術高位等との明らかな関係は見出せなかった.初発年齢,麻痺の程度,放射線照射の有無等が脊柱変形に関与する可能性が考えられたが,変形に対する予防策として確実なものはなく,術後に変形予防として装具を装着させている
©Nankodo Co., Ltd., 2002