発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002066747
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症例1:35歳女.前胸部腫瘤が出現し,胸部MRIで胸骨に骨破壊性病変を認めた.針生検で胸骨軟骨肉腫と診断し,広範切除術を施行したが,その後肺転移,皮下転移を来たし,更に激しい頭痛,嘔吐,眩暈が生じた.MRIで左小脳と右後頭葉に分葉を呈する病変を多数認め,病変周囲の浮腫,中脳水道閉塞に伴った水頭症を生じていた.Ommaya貯留槽の留置術を行い,髄液を排液したところ症状は改善したが,その後再び頭痛を来たし,症状出現15日後に死亡した.症例2:31歳女.右股関節痛が出現し,単純X線像で右大腿骨頸部に骨透亮像をを認めた.針生検で軟骨肉腫と診断し,広範切除を施行したが,その後肺転移を来たし,更に頭痛,嘔吐,眩暈が生じた.MRIで左小脳と左大脳に分葉状の多発性病変を認め,浮腫,脳室の拡大,水頭症,脳ヘルニアを生じていた.後頭下開頭減圧術を行い,症状はいったん改善したが,全脳照射施行後に再び激しい頭痛が生じて15日後に死亡した
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