発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002038208
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
62歳女.1993年に手指の静止時振戦が発現し,Parkinson病の診断で内服薬による治療を開始したが,その後徐々に体幹が右前方へ傾斜するようになり,1995年には腰背部痛が出現して側彎を指摘された.1997年10月より近医にて牽引を開始したが変形は進行し,右肋骨弓部と腸骨が接触するようになり同部の疼痛を伴うようになったため1998年4月紹介来院し,同年9月手術目的で入院となった.立位単純X線正面像でTh9~L4にCobb角63°の左凸側彎を,同側面像ではTh9~L3に30°の後彎を認めた.Contrel牽引を2週行ってから,まずTH10~L4の6椎間に前方解離術を施行したところ術後Cobb角は30°に矯正された.術後,頭蓋輪大腿牽引を行い,初回手術から2週間後にTh8~L5にIsola法を用いた後方矯正固定術を施行した.術後,単純X線正面像でCobb角は8°(矯正率87%)に矯正され,TH9~L3の後彎は消失し,側面像で良好な腰椎前彎が獲得された
©Nankodo Co., Ltd., 2001