外科におけるcontroversy-誌上ディベート
緊急止血術を要する外傷患者の術前CT 必要か? 不要
漆畑 直
1
,
村田 希吉
1国保松戸市立病院 救命救急センター
キーワード:
外科的止血
,
術前診断
,
生存率
,
創傷と損傷
,
X線CT
,
緊急手術
Keyword:
Hemostasis, Surgical
,
Wounds and Injuries
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Survival Rate
pp.454-457
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017258597
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ショックを呈する重症外傷患者におけるCTの位置づけは,いまだに不透明である.今回われわれはJapan Trauma Databaseを用いて,来院から2時間以内にCT検査ならびに緊急手術(開胸・開腹)を施行した重症外傷患者を解析し,CT検査が"死のトンネル"になりうるかを統計学的に検討した.来院時に意識レベルGlasgow Coma Scale(GCS) 8点以下または収縮期血圧90mmHg未満の外傷患者において,術前CTは高い死亡率と相関する.
©Nankodo Co., Ltd., 2017